川島永嗣『「今ここから見えるもの」』アジアカップが終わった後、チームから休みをもらえたので、 少し休んでからベルギーに戻って来ました。 雪の積もるリエージュの景色を目にして、 冷たい、肌に刺さるような寒さの空気が鼻から入ると、 身体の中からすべてを引き締めてくれます。 アジアカップを終えて、やはりW杯まで振り返られずにいられません。 W杯で結果を残せなかったことは、 4年間という時間で費やしてきたすべての犠牲や希望を打ち砕くものでした。 それは言葉では何にも表現できない絶望感に近いものでした。 もう一度、その失った時間を取り戻したい。 費やしてきたすべてが正しかったと証明したい。 そんな気持ちで臨んだアジアカップでした。 優勝してすべてを払拭したい。 だから大会をあんな形で終えて、 簡単な気持ちでまた頑張ろうなんて言えません。 気持ちを切り替えて、なんてそんな簡単に割り切れない。 なんでだろう？という言葉だけが頭をぐるぐる回
