ブックマーク / ameblo.jp/kyupin (3)

  • 『認知症と音刺激について』

    認知症の患者さんの進行の程度には個人差がある。現在、認知症の進行を抑えるタイプの向精神薬が発売されているが、これらは根治療ではないので服用し続けたとしても、いずれは認知症は重くなる。 だからといってこれらの薬は無意味ではなく、認知症の進行が遅れた年数はその患者さんにとって有意義なものになるだろう。その理由はその数年が有効に使えるからである。 認知症は60歳代前半でもかなり重篤な人たちを診る。例えば自宅の中にあるトイレに行きつけないとか、トイレでウォッシュレットの扱い方がわからないなどである。このような人は家庭で生活する際には、家族の誰かが四六時中診ていないといけないため、介護の疲労も大変なものだ。介護者が体を壊すレベルである。 認知症の進行状況には謎が多い。内服薬は一見、無意味に見えても、何らかの効果が見えるなら有用である。例えば物忘れは全然変わらないが、夜よく眠るようになったとか、興奮

    『認知症と音刺激について』
  • 看護職員が希望する眠剤の変遷 | kyupinの日記 気が向けば更新

    看護職員が不眠で希望する眠剤は、僕が研修医時代はハルシオンが1位だった。当時はレンドルミンやマイスリーのない時代で、短期型の睡眠薬はハルシオンしかなかった。ハルシオンは当時は0.25㎎と0.5㎎錠の剤型しかなく、0.25㎎を貰うと割れば2倍に使えるメリットがあった。 (ハルシオン=トリアゾラム、レンドルミン=ブロチゾラム、マイスリー=ゾルピデム) 当時の看護職員はシフト勤務での不眠が多く、毎日は使わないので一度、貰えばしばらく大丈夫だった。ハルシオンの次に希望が多かったのがデパスである。おそらく、今でも多くデパスが使われるのは、国産で安心感があるとかではなく、この辺りの歴史もあると思う。 (デパス=エチゾラム) 当時はドラールなどがなかっため、長期型を希望する人は稀だったが僅かにユーロジンの希望者がいた。たぶんユーロジンを希望する人はハルシオンやデパスが合わなかったんだと思う。ユーロジンな

    看護職員が希望する眠剤の変遷 | kyupinの日記 気が向けば更新
  • 『パーキンソン症候群の幻覚妄想の治療について』

    リエゾンでは、パーキンソン症候群、あるいは容易に錐体外路症状が出やすい人の幻覚妄想の治療を依頼される。 前者の場合、抗パーキンソン薬が妄想に絡んでいることもあるので、漸減中止することも有力だが、来の神経疾患が悪化するので神経内科医に対し心証が良くない。薬物調整の依頼をすることもあるが、僕はまずしない。 普通、たとえセロクエルであったとしても、抗精神病薬はこのタイプの人には相当に使い辛いものだ。また、思ったほど効かず、パーキンソン症候群を更に悪化させただけ、という結果になるのも困る。 来、抗精神病薬はパーキンソン症候群に禁忌とはされていない。しかし、抗精神病薬の副作用としてパーキンソン症候群が挙がっている以上、処方しにくいのである。 エビリファイは、一般に副作用としてアカシジアはよくみられるが、振戦はかなり少ない。しかし、パーキンソン症候群の人に限れば、振戦を悪化させる。このようなことか

    『パーキンソン症候群の幻覚妄想の治療について』
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