忘れられない思い出というのは意外とちょっとしたところから生まれるものだが、 私にとってのそんな思い出の一つに、大学生の頃の「バーベキュー優先度問題」というものがある。 簡単に言えば、バーベキューのために買ってきた肉が多すぎたのである。 この多すぎる肉をどのように食べ進めるかについて、私は二つの方法を考えた。 (2) まず安い肉から食べ始める。途中でお腹一杯になってしまっても、デザート別腹理論的に 美味しい肉であれば食べようという気が起きて完食できるだろう。 当時の私は、食べ物を粗末にしてはいけないと殊勝(自己評価)なことを考え、 (2)を選んだ。しかし、肉が別腹に入るはずなど無く、結果として残ったのは 食べきれずに残された大量の上質な肉だった。 買ってきた肉を食べきれず、しかも良い肉の方を残してしまったのである。 「ちくしょう!」、私は自分の判断の誤りを悔やんだ。そして敗北感に打ちひしがれ
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