世界金融の中心地、米ニューヨーク・マンハッタンのウォール街周辺で始まった経済格差に反発するデモは、参加者がインターネットを通じて状況を伝え、参加を呼びかけることで全米に拡大、隣国カナダにも飛び火する勢いを見せている。中東民主化政変「アラブの春」同様、既存メディアに頼らない「自ら発信するデモ」が主流になりつつあるようだ。 デモの呼び名は「オキュパイ・ウォール・ストリート(ウォール街を占拠せよ)」。拠点となっているマンハッタン南部の公園では、何台も並んだパソコンに向かって若者らが情報の更新を続ける。電源は携帯用のガス発電機で確保。参加者の一人はAP通信に「大手メディアがデモを取材するかどうかは関係ない」と息巻いた。ウェブサイトで流れるデモの生放送は3万人以上が見ているという。 公園の付近では、独自に発行する「オキュパイド(占拠された)・ウォールストリート・ジャーナル」が配られている。米経済紙ウ