「Linuxカーネル2.6解読室」(以降、旧版)出版後、Linuxには多くの機能が追加され、エンタープライズ領域をはじめとする様々な場所で使われるようになりました。 それに伴いコードが肥大かつ複雑化し、多くのエンジニアにとって解読不能なブラックボックスとなっています。 世界中のトップエンジニア達の傑作であるLinuxカーネルにメスを入れ、ブラックボックスをこじ開けて、時に好奇心の赴くままにカーネルの世界を解読する「新Linuxカーネル解読室」プロジェクト。 本稿では、(その1)に引き続き、カーネルv6.8におけるタスクスケジューラの仕組みや実装について解説したいと思います。 はじめに 3. どのタスクをどの程度実行するか 3.1 FAIR(EEVDF) 3.1.1 概要 3.1.2 cfs_rq構造体とsched_entity構造体 3.1.3 V 3.1.4 enqueue 3.1.5
