今展では泉が強烈に惹かれてやまない「不認知のプロセス」について言及した作品を、映像インスタレーション、VR、平面において展開します。センターピースとなるVRを用いた映像インスタレーションは、空き地の背高泡立草をモチーフに、認知する・されるプロセスを紐解くための装置として提示されます。 東京オペラシティ アートギャラリーでの個展は、パレ・ド・トーキョー「Pan」(2017)、ティンゲリー美術館「ex」(2020)に続く美術館での個展となり、東京では初めての美術館の個展となります。ぜひ合わせてご高覧ください。 足元にボールがあるとする。左右には巨大な壁が建っている。壁の表面は凸凹していて、衝撃が加わるたびに凸凹の形はずっと変わり続けるようだ。右側の壁に向かって蹴られたボールは凸凹のせいで奇妙な形の弧を描いて跳ね返り、左側の壁の凸凹のおかげで思ってもない方向から右側の壁に帰ってきて、壁と壁のあい