大串孝二、多田正美、三浦一壮、山田裕子によるパフォーマンス(伊勢山皇大神宮)横浜開港アンデパンダン展 現在、関東では、前回解説した1947年から続く日本アンデパンダン展のほかに、もう一つ、アンデパンダン展がある。2009年に始まった横浜開港アンデパンダン展で、2021年、9回目を迎えた。どちらも無審査のため玉石混淆だが、注目すべきは、パフォーマンスやインスタレーションなどが行われる点だ。 美術展のパフォーマンスは、個展などの際に当人や関係者が行うことが多いが、このような大規模なグループ展で行うことは、個展より観客層の広がりが期待できる。また、1950年代から始まった日本のパフォーマンスの流れが、ここに続いていることは意味があるだろう。 当時のハプニング、アクション、儀式といった言葉は使われなくなり、パフォーマンスという言葉も多様な意味となった。また、インスタレーションも、一時は「設置芸術」