外発的報酬は内発的動機を損なう、という知見が近年増えている。しかし新たな研究によって、「きわめて小さな報酬であれば、むしろ内発的意欲の向上と行動変革につながる」という結果が示された。 ビジネススクールの教職員は、しばしばこう嘆く。「生徒たちは経済・金融のコースにばかり重きを置き、人材マネジメントなどの人文系を軽んじている」。さらに、よくあるこうした姿勢は間違っているのだ、と不満は続く。 ハーバード・ビジネススクール教授のロザベス・モス・カンターも、MBA卒業生との経験を次のように記している。「卒業後5年も経つと、彼らはよくこう漏らす。金融系のコースはもっと減らして、人文系のコースをもっと履修しておけばよかった、と」 この課題に、筆者らの1人(フルトミューラー)も直面した。欧州最大のビジネススクール、ウィーン経済・経営大学(WU)で、人材マネジメントの必修入門コースを再設計するという課題を与