A.穿刺(せんし)吸引細胞診や針(はり)生検は,乳房のしこりや分泌物などの原因がどのような病気によるものかを判断するために必要な検査です。 解説 乳房のしこりや分泌物などの原因がどのような病気によるものかを判断するためには,多くの場合,症状の原因と思われるところの細胞や組織を取って詳しく調べる必要があります。組織とは,たくさんのさまざまな種類の細胞の集まりです。細胞を取って染色し顕微鏡で観察することを「細胞診」,組織を取って染色し顕微鏡で観察することを「組織診」と呼びます(☞Q30参照)。乳房の細胞診には,「穿刺吸引細胞診」「乳頭からの分泌物の細胞診」などがあります。また,症状の原因を調べるための組織診を「生検」と呼び,乳房の生検には,針を使って組織を採取する「針生検」と,小さな手術で組織を採取する「外科的生検」があります 図1 。 図1 乳房の症状の原因を調べる検査 穿刺吸引細胞診