(日本の労働時間の長期推移) 各種調査で時系列的に追える限りの日本の労働時間を図示した。 戦前の労働時間は、非常に長いものであったことは確かである。特に繊維女工の労働時間の長さがよく知られるところとなっている。一方、男子型の機械工の労働時間は、繊維女工と比べると20世紀初頭で3000時間台前半と確かに長いが極端なものではなかった。 繊維女工、機械工とも労働運動や工場法の影響等で1930年代まで労働時間は短縮していったが、満州事変、日中戦争、第2次世界大戦と戦時色が強まる中で労働時間は再度拡大していった。 戦後は、1947年の労働基準法による影響で急激な労働時間の短縮が実現された。その後、経済復興で経済の稼働率が上昇するにつれて労働時間は長くなったが、1960年代にはいると生産性の上昇の成果を得る形で日曜休日定期化などを通して労働時間の短縮が実現された。 1980年代に国際的に「働きすぎ」批