自由と民主主義、自国らしさを守るためなら武力行使を最もいとわない指導者は誰か。ヒントを出すと、彼は筋金入りの社会主義者で、アメリカ人に「チーズを食べながら降伏する猿」と軽蔑された国を率いている。 答えはフランスのフランソワ・オランド大統領。彼の下、フランスは国連安保理の5つの常任理事国の中で一番の介入主義国となった。オランドの国内での人気はいまひとつだが、国外では精力的に活動している。 オランドはフランスの元植民地だけでなく、他の地域にも積極的に軍事介入を行っている。アフリカ北部や中東地域への新たな介入主義は、外国での戦争から手を引きたがっているアメリカとは対照的だ。 その背景には、10年12月に始まった「アラブの春」がフランスにとってアメリカより「はるかに身近な出来事」だったことが挙げられると、ジェラール・アロー仏国連大使は言う。地理的に近いだけでなく、フランスにはアフリカ北部からのアラ