宇宙航空研究開発機構(JAXA)の山下雅道専任教授(宇宙農学)が研究者らに呼び掛け、東京電力福島第1原発事故で飛散した放射性物質をヒマワリに吸収させ、土を浄化する「ヒマワリ作戦」を始めた。 山下さんらは原発事故以降、計画的避難区域に指定されている福島県浪江町、葛尾村の田畑計3カ所に、地権者の許可を得て試験的にヒマワリの種をまいた。現地を2日に再訪し、発芽を確認した。一帯の放射線量は高さ1メートルで毎時7~21マイクロシーベルトと高い数値だった。 山下さんによると、放射性セシウムは農作物の肥料となるカリウムと性質が類似。植物の中でも大きく成長するヒマワリはセシウムを多く取り込み、1986年のチェルノブイリ原発事故の際にも除去に使われたという。土壌からセシウムを吸収したヒマワリを焼却処分すれば、再び大気中に飛散するおそれがある。山下さんらは生ゴミ分解に使われるバクテリアでヒマワリを分解、体積を