(CNN) 地球の表面を覆う地殻を掘り進み、内部の「マントル」まで到達しようとする10億ドル(約800億円)規模のプロジェクトに、科学者らの国際共同チームが取り組んでいる。日本が建造した地球深部探査船「ちきゅう」の活躍に期待がかかる。 マントルは地殻と核の間にある岩石の層。地球の質量の7割近くを占め、大陸移動や火山活動の原動力とされる物質だが、人類史上まだ実際に手に取った者はいない。生のサンプルが採取できれば地球の成り立ちを解明する鍵となり、その価値はアポロ11号が持ち帰った月の石にも匹敵するだろうといわれている。 だがマントルまで到達するためには、長さ10キロメートルもあるドリルで硬い地殻を掘り続ける必要がある。プロジェクトを率いるリーダーの1人、英サウサンプトン大学のデーモン・ティーグル氏はこれを「地球科学史上の最難関」と呼ぶ。 掘削地点としては、太平洋の海底が選ばれる見通しだ。地殻の