音楽教室での演奏から、著作権料を取る。そんな日本音楽著作権協会(JASRAC)の方針が波紋を広げている。なぜ音楽教室なのか。法的な合理性はあるのか。 「ウェブサイトなどで広く生徒を募集している教室約9千カ所対象」「著作権料は年間受講料収入の2・5%」――。本紙が先月2日付朝刊で報じると、音楽関係者らを中心に批判が続出した。 アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の「残酷な天使のテーゼ」の作詞家・及川眠子(ねこ)さんは「極端な話、そのうちに街角で鼻歌を歌ったり口笛で曲を奏でていても、著作権使用料を支払えと言われそうだ」とツイッターに投稿。音楽評論家の萩原健太さんも「(JASRACは)既得権益の維持ばっかり考えて、音楽の未来を閉ざしてる」とつぶやいた。 音楽市場の中心だったCDの売り上げは2015年、ピーク時の3割まで低下。だが、JASRACは16年に聴き放題サービスから徴収を始めるなど新しい利用形