虐待死のニュースを聞かない月がないくらい、頻繁に子どもが殺されている。 しかし虐待死に対する刑罰は、大人同士の殺人に比して軽い。そもそも殺人罪にさえならず傷害致死で扱われているものも多い。 実際には、これ以上ないくらい残酷で非道な行為を長い間続け、その結果死に至っているというのにも関わらず、だ。「殺すつもりはなかった」と犯人が言ってしまえば、どんなに残酷な暴力を繰り返していたとしても、誰が見ても「それは死ぬだろ」と思うような攻撃を加えていても、たいていはそれで殺人罪は回避できてしまう。特に母親の場合は量刑が甘いように思う。 しかし虐待を受けた子どものストレス、辛さ、苦痛はそんなものの比ではないはずだ。大人のストレス発散のサンドバッグにされ、信頼出来るはずの唯一の親にまで裏切られ、理不尽な暴力に反抗することも抵抗することも逃げ出すこともできず、ただなすがままに非道な暴力の的になって殺されてし