誰もが一度は聴いたことがあるだろう。「人間は脳の10%しか使っていない」、もし全てがフル稼働すれば、すんごい潜在能力を引き出すことができるという。 これが本当なら素晴らしい話だ。これまで神経科学者は10%説を何度も否定してきたが、映画、漫画、アニメなど、ポップカルチャーにおいて繰り返し利用されるところをみると、この説は未だに一般に浸透しているようだ。 だが、また新たに米マサチューセッツ工科大学の研究チームが、この神話の棺桶にさらなる釘を打ち込む研究を発表した。それはこの説を否定するものである。 fMRIによる調査で、脳は全体が使用されていることが判明 最近『サイエンス』誌に掲載された彼らの研究では、簡単な作業を実施するときに別個の機能を担うと考えらえる様々な皮質領で脳が発火する様子が示されている。 このように脳内で情報が広く伝達されている事実は、人間が脳の狭い領域しか使っていないという説と