何それ、怖い顔で悪かったね! 余計に笑えなくなる。 私のことなんて何もわかってないくせに、カメラの前に立ったら笑うのが当たり前かのように言わないで欲しい。 日本での仕事は、笑ってと言われることが多く、可愛いキャラクターを強要されている様で、嫌な思いをすることが多かった。 2001年の夏。 高校を卒業し、私は親元を離れて東京で一人暮らしをすることにした。 下北沢の環状七号線沿いに建つ、古い小さなワンルームのアパート。 昼夜途切れることのない車の往来と、斜向かいの強烈な匂いを漂わせる豚骨ラーメン屋にはこれから悩まされることになりそうだった。 引越しは、業者に頼むほどの荷物ではないので、高校の仲間に手伝ってもらった。 卒業式を終えた後に会う友人達は、ちょっとだけ大人の雰囲気を漂わせて、大学や、専門学校、就職と、それぞれの道を歩きはじめている。 私はといえば、9月に開催されるニューヨークコレクショ
![【冨永愛、モデルへの道 Vol.20】あの日、あの時。](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/36601008b1982c77ab4bbf79242c51f1162abc01/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fmedia.vogue.co.jp%2Fphotos%2F5d311470db56030008f361c1%2F16%3A9%2Fw_1280%2Cc_limit%2FPeiz78_yurikamomeakatukihutou20141117142532_TP_V-1200-744.jpg)