2021年度の日本酒生産量トップ3は、兵庫県(約29%)、京都府(約16%)、新潟県(約9%)で、この3府県だけで全国の生産量の半分以上を占める。 一方、福島県は7位(約2%)。 それでも“日本酒王国”を名乗るのはなぜかといえば、最も歴史がある唯一の全国規模の日本酒の鑑評会で、近年圧倒的な成績を収めているからだ。 独立行政法人酒類総合研究所(広島県)が、日本酒の製造技術と品質の向上のため開いている全国新酒鑑評会は、ことしで111回目。 その年の酒の品質の動向をいち早く知ることができるため、業界関係者や全国の日本酒ファンに注目され、売り上げなどにも影響することから、各酒蔵とも威信をかけて最も良い酒を出品する。 出品できるのは、精米歩合が60%以下の「吟醸酒」のうち、水を加えてアルコール度数を調整していない「原酒」で、酸味の指標「酸度」が0.8以上のもの。 審査は2段階で行われ、4月の「予審」