社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相が23日の参院予算委員会で、日本の安全保障について、「最大の抑止力は憲法9条だ」と述べ、米国の核抑止力の有益性を認めない場面があった。 福島氏は「戦争をしないと定めた憲法9条があって、先輩の政治家は戦争をしなかった。それこそが日本に対して(核を)撃ち込ませてこなかった」と独自の主張を展開した。佐藤正久氏(自民)が「米の核抑止力は日本に必要だ」と答えた鳩山由紀夫首相との違いを追及すると、福島氏は国会審議にもかかわらず、「閣僚としての発言は差し控える」と答弁を拒否。これには野党側が反発し、審議が一時中断した。 福島氏は結局、「社民党の見解とは違うし、党の見解は変えないが、閣僚の一員としては従う」と説明。社民党党首と閣僚の2つの立場から、苦しい答弁に追い込まれていた。