ある瞬間における、FM1信号とFM2信号の混信の状態を左側の図に示します。 図のような D/U比が十分にある状況の場合、FMの復調ではレベルの高い信号のみを再生することになるので、混信の問題は軽減されます。 AMと違って、周波数にのみ情報が乗っているFMの強みです。 一方で左図のようにD/U比が0dB付近となった場合、受信機がFM1とFM2の信号を交互に受信復調してしまい、音が正しく再生されなくなります。 これは、同一プログラムを受信する ときに、中心周波数に差異がある場合や、音声信号の遅延が影響する遅延差である場合も同様です。 左図のように信号の周波数偏移がどの瞬間においてもほぼ一致しているのであれば、FM1とFM2の信号を交互に受信復調してしまっても音は違和感なく再生されます。 これが、FM同期放送において周波数と時間を一致させる必要がある理由です。 FM信号が同期している状態において