千葉電波大学農学部の研究チームは12日、秋になると葉が青く変化する「青葉樹(せいようじゅ)」の開発に成功したと発表した。既存の葉が持つ赤・緑と合わせて色の三原色全てがそろったことで、景観に多様性が欠けていた山肌フルカラー化への展望が開けそうだ。 青い色素を含む植物は比較的少なく、中でも真っ青な葉を持つ樹木はこれまで自然界に存在しなかった。 千葉電波大の研究チームは16年、青色色素を生成するよう、ゲノム編集技術を使って遺伝情報を書き換えた「青葉樹」を作成。紅葉する樹木が持つアントシアニンやカロテノイドなど赤色・黄色色素を生成する遺伝子発現を抑制し、代わりに海藻やシアノバクテリア(青色細菌)などが持つフィコシアニンという青色色素を作り出させた。 生物災害の危険性があることから、挿し木によって研究室内で増やし続けたが、20年に学内の倫理委員会から屋外実験の実施許可が得られたため、千葉県銚子市に所