多層状単結晶で世界初の二次元ゼロギャップ電気伝導体を実現 -有機導体α-(BEDT-TTF)2I3で、ゼロギャップ電子系の決定的な証拠を得る- ポイント グラフィンに次ぐゼロギャップ電気伝導体を発見、多層状単結晶では世界初 多層状構造の特徴を発見、磁場強度に比例して層間方向の電気伝導度が大きく増大 FETや熱電材料などの新たな電子機能を持つ分子性デバイス開発に期待 要旨 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)と学校法人東邦大学(伊藤元博理事長)は、有機導体※1α-(BEDT-TTF)2I3※2が、世界で初めて多層状単結晶で実現したゼロギャップ電気伝導体※3であることを実験的に実証しました。理研基幹研究所加藤分子物性研究室の田嶋尚也専任研究員、加藤礼三主任研究員、東邦大学理学部物理学科の梶田晃示教授らの研究グループによる成果です。 ゼロギャップ電気伝導体は、2005年にグラフィン※4で実