ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (6)

  • 航空事故とフォーク定理 - himaginary’s diary

    今回の羽田の航空事故を巡り、事故の刑事責任の追及が自動車事故などに比べて緩やかなのはやはり納得できない、という声と、今後の安全性のためにはそれが当然、という現在の慣行を支持する主張が改めて持ち上がり、議論になっている。現在の慣行については、その日米比較を行ったこちらの服部健吾氏の論文が参照されることが多いようだが、同論文では現在の慣行を支持する論拠として、「萎縮効果(chilling effect)」が一つのキーワードになっている*1。そこで「chilling effect accident criminalize」で検索を掛けてみたところ、Flight Safety Foundation*2のPresident兼CEOのHassan Shahidiが2019年5月17日に書いた「Criminalizing Accidents and Incidents Threatens Aviatio

    航空事故とフォーク定理 - himaginary’s diary
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    WildWideWeb 2024/01/09
    不条理を引き当ててしまった人の心情を思うと、飛行機事故も原発事故も近い将来の自動運転の事故も「再発防止に向けた調査・教訓が優先。ミスの処罰はあるとしても後回し」じゃ多分納得できないだろう。
  • 経済学的観点からのAI規制を妨げているもの - himaginary’s diary

    人は生成AIに知性を幻視しがちだが、欧米人は道具として割り切っている、という主旨のはてな匿名ダイアリーが話題になったが、そもそもそうした幻想はAI業界の黎明期に端を発しており、その幻想が経済学的視点からのAIの規制を妨げている、という趣旨のことをダロン・アセモグルがリッチモンド連銀のEcon Focusのインタビュー(H/T Mostly Economics)で述べている。 EF: Arguments for regulating AI along economic lines seem uncommon now. More usually, one sees arguments about AI and alignment, about AI and long-term threats. Acemoglu: Those arguments really confuse the deb

    経済学的観点からのAI規制を妨げているもの - himaginary’s diary
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    WildWideWeb 2023/06/05
    これ系の問題は、自分より能力が高いのにその能力を自分のために使わず、自惚れることなく、私のために与えてくれる存在がみんな大好き、ということなんじゃないかと暫定的に考えている。
  • 「テロリストを成功者にしてはならない」政策と時間的非整合性 - himaginary’s diary

    細野豪志氏の以下の発言が一部で話題を呼んでいる。 産経新聞のインタビューを受けました。「テロリストを成功者にしてはならない」。 https://t.co/KGjfcfeH52— 細野豪志 (@hosono_54) 2022年11月8日 ここで細野氏が示した方針に対しては賛否両論が出ているが、このように意見が分かれるのは、一つにはこの方針が時間的非整合性を孕んでいるためと思われる。 即ち、ここで細野氏が提案しているのは、「テロリストを成功者にしてはならない」という原則の下、テロによって何らかの問題が浮き彫りになったとしても、その問題の直接的な政策的解決は避ける、という方針である。テロリストを成功者にしないことにより、次のテロの発生可能性を低める、というのがその方針の狙いということになる。 だが、いったんテロが起きてしまった場合、そのテロによって浮き彫りになった問題を解決することは、社会全体の

    「テロリストを成功者にしてはならない」政策と時間的非整合性 - himaginary’s diary
  • 英国の1970年代の危機の再来はあるか? - himaginary’s diary

    前回エントリの続き。BOEによるマネタイズについてクルーグマンは9/25に以下のような追加の考察を行っている。 More thoughts about the UK. As I tweeted earlier, while the not-a-budget is stupid and cruel, hard to see a sterling crisis 1/ But, people ask, what about 1976? Suddenly an old crisis has relevance today. And understanding 1976 is harder than may seem obvious at first glance. 2/ That crisis was clearly a budget/sovereign debt crisis manifesti

    英国の1970年代の危機の再来はあるか? - himaginary’s diary
  • 指導者のテロとの戦いにおいては良きコミュニケーションが最善の武器 - himaginary’s diary

    安倍元首相の銃撃事件についてニュージーランドのアーダーン首相の言葉が引用されるのを目にしたので、英語圏ではその言葉はどのように受け止められているのか知りたいと思ってぐぐったところ、Carmen Jacquesという人の1年前の表題の論説(原題は「Good communication the best weapon in a leader’s war on terror」)に行き当たった。以下はそこからの引用。 In response to the recent stabbing attack in a shopping centre in New Zealand, Prime Minister Ardern said: "What happened today was despicable, it was hateful it was wrong. It was carried out b

    指導者のテロとの戦いにおいては良きコミュニケーションが最善の武器 - himaginary’s diary
  • 社会規範と社会における不誠実 - himaginary’s diary

    「彼らはこれをモデル化した(They modeled this)」というコメントを添えて少し前にタイラー・コーエンが表題の論文を紹介していた。論文の原題は「Social norms and dishonesty across societies」で、著者はDiego Aycinena(ロサリオ大)、Lucas Rentschler(チャップマン大)、Benjamin Beranek(ミズーリ州立大)、Jonathan F. Schulz*1(ジョージメイソン大)。 以下はその要旨。 Social norms have long been recognized as an important factor in curtailing antisocial behavior, and stricter prosocial norms are commonly associated with i

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