ブックマーク / honz.jp (3)

  • 『土偶を読むを読む』縄文研究の最前線を伝える、肝の据わったまたとない反論本 - HONZ

    作者: 望月 昭秀,小久保拓也,山田 康弘,佐々木 由香,山科 哲,白鳥兄弟,松井 実,金子 昭彦,吉田 泰幸,菅 豊 出版社: 文学通信 発売日: 2023/4/28 今やあまりお目にかかれない書籍が出た。書は、2021年4月に出版された竹倉史人『土偶を読む』(晶文社)への反論である。それも、明確な事実と論拠に基づいて真っ向からメッタ斬りにする、恐ろしく肝の据わった一冊だ。 まず、当時の『土偶を読む』現象をおさらいしよう。同書は刊行直後からNHKを中心とする各メディアで注目を集め、SNSでも紹介記事や書評が大きくバズり、脚光を浴びた。人類学者が独自の見識から打ち立てた「土偶の正体は縄文人の用植物」説をイコノロジー(図像解釈学)で次々に解き明かしていくその内容は劇的かつ鮮やかで、養老孟司氏を始めとする著名人らの好評も後押しし、半年で六刷のベストセラーとなる。 極めつきは第43回サント

    『土偶を読むを読む』縄文研究の最前線を伝える、肝の据わったまたとない反論本 - HONZ
    WildWideWeb
    WildWideWeb 2023/06/20
    自分の分野とは別の分野に殴り込みをかけるに当たって、影響力の強い学会外の非専門家で陣地を作る手法の是非。コロナで登場した各種専門家も隣接分野から先は素人。後は応援団の力。美魔女化した先生もいたな。
  • 『保守とは横丁の蕎麦屋を守ることである』書けなくなった批評家を救ったもの - HONZ

    ひさしぶりに会った知人の変貌ぶりにショックを受けることがある。書を書店で見かけた時の驚きもそれに近い。表紙の男性と著者名が一瞬つながらず、人だと気づいて衝撃を受けた。別人のように痩せている。それも何か大病を患ったことをうかがわせるような痩せ方ではないか。 90年代からゼロ年代を通じた福田和也の活躍ぶりは、まさに「飛ぶ鳥を落とす勢い」という言葉がぴったりだった。「月300枚書く」と人が言っていたように、文芸評論や時事評論、エッセイ、コラムを書きまくり、ワイドショーのレギュラーコメンテーターを務め、文芸誌『en-taxi』を編集し、母校である慶應大学の教壇にも立った。当時、夜の街でもしばしば著者を見かけた。バリバリ仕事をしつつ遊びもこなす姿が眩しかった。 著者を知ったのは学生時代のことだ。江藤淳に才能を見出されたというふれこみで、雑誌『諸君!』でいきなり連載が始まった。破格の扱いだった。

    『保守とは横丁の蕎麦屋を守ることである』書けなくなった批評家を救ったもの - HONZ
    WildWideWeb
    WildWideWeb 2023/05/07
    ロック系のミュージシャンが短命なのも考えるところが多い。1960〜70年代に覚醒剤をやっていたとか健康診断を受けたことがないとかの噂話を聞くと、訃報のたびに「もしかして」と思ってしまう。
  • 『ストーリーが世界を滅ぼす』我々が物語を所有しているのか? 物語が我々を所有しているのか? - HONZ

    世界はどんどん良くなっている。世界の人口のうち、極度の貧困状態にある人の割合は、過去20年で半分になった。そして自然災害で毎年亡くなる人の数は、過去100年で半分以下にもなった。 一方で、世界はどんどん悪くなっている。政治の分極化、止まらない環境破壊、野放しのデマゴーグ、混迷きわめるウクライナ情勢、終わりの見えないコロナ禍。 一体どちらが、当の姿なのだろうか? 答えはストーリーを操る、語り手次第である。私たちが一生の間にたえまなく行うコミュニケーションには、何よりも重要な主目的がある。それが他人の心に影響を与え、なびかせるということだ。そのための唯一にして最強の武器が物語なのである。 むろん物語を通じて、人々を幸せな方向になびかせることだって可能ではある。しかし人間にはネガティブ・バイアスというものがあるからタチが悪い。悲しいかな私たちは、ネガティブな出来事の方に関心を寄せやすく、記憶に

    『ストーリーが世界を滅ぼす』我々が物語を所有しているのか? 物語が我々を所有しているのか? - HONZ
  • 1