Introduction ご存知の通り,C++は画像処理などの大規模計算に適した言語であり,Pythonはこれらの結果を簡単にscipyやmatplotlibを使って可視化できます.そのため,多くの研究者はコアの計算をC++で行う一方で,データ整理や実験結果の可視化にはPythonを用いるアプローチが一般的でした. その際に重要となってくるのは,Numpy標準のファイル形式である.npyファイルを読み書きするための,C++ライブラリの存在です.これまでにもlibnpyなどに代表されるいくつかのライブラリが存在していましたが,予めコンパイルする必要があるため気軽に使えない,またMSVCなどの環境で使用できないなどのいくつかの欠点がありました. Numpy.hppはこれらの問題を解決するために作られたライブラリです.Numpy.hppの特徴は次の2つです. Header-only: Numpy