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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/wakilab (15)

  • 消費者委員会と「あるある」問題 - 松永和紀blog

    健康品管理士認定協会理事長の長村洋一先生が、決心して協会のウェブサイトで告発された。 私は、事実のみを簡潔に書こうと思う。そのうえで、長村先生の告発文をお読みいただきたい。 消費者委員会は6日に開かれた第2回委員会で、「新開発品調査部会」を設置することを決め、部会長に田島眞・実践女子大学生活科学部教授を充てることを決めた。この部会は、設置・運営規定の第3条によれば、「健康増進法の規定に基づき、販売に供する品につき、内閣総理大臣が、特別の用途に適する旨の表示をしようとする者に当該表示の許可を行うとき、及び当該許可に係る品について、新たな科学的知見が生じたときその他必要があると認めるときに、内閣総理大臣の求めを受けて調査審議する」となっている。 もし、花王がエコナの特定保健用品の失効届を出していなければ、この調査部会の最初の審議対象は、エコナになったはずだ。 それを踏まえて、田島教授

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  • 花王に救われた消費者庁と消費者委員会 - 松永和紀blog

    これはひどい、としか言いようがない。 消費者委員会の7日の会議だ。ぜひ、日経BP Food Scienceの森田満樹さんの連載「目指せ! リスコミ道」をお読みいただきたい。当日の審議の模様が詳細にリポートされている。議事録がまだ出ていない中での貴重な記録だ。森田さんのことだから、間違いはないはずだ。Food Scienceは有料サイトで月500円。だが、このリポートを読むだけでも十分に価値がある。それくらいすごい審議内容だ。 私は残念ながら所用で傍聴に行けなかったのだが、森田さん、さすがです。素早いリポートを、ありがとう。今回は、このリポートを引用しつつ、論を進めたい。 会議ではエコナの問題が取り上げられていて、特定保健用品(トクホ)の認可について検討されている。だが、多くの委員がジアシルグリセロール(DAG)とグリシドール脂肪酸エステルという二つの問題があることを分かっていない。ごっち

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  • エコナ問題で思うこと - 松永和紀blog

    時間がなく、非常に粗い原稿をすっ飛ばして書いている、という前提で、お読みください。とても長いです。 さて。 エコナの問題は、二つの事柄がごちゃごちゃになって語られていて、混乱を来しているように思うのだ。 (1)発がん物質への対応 品中に含まれていて、これまでも普通にべていた数々の物質の中に、体内で発がん性に変わる可能性のあるものがあった。それが、今回の場合はグリシドール脂肪酸エステル。品中の物質は、調べようと意図して測定してみてはじめて、その物質が存在するかどうか、どのくらい含まれているかどうかが分かる。これまでは、だれも調べていなかったけれど、ドイツでの研究によって用油中に存在することが確認された。今でも、定量法は確立していないし、体内で発がん性があるとされるグリシドールにどれくらいの割合でなるか、発がん性はどれくらいの強さなのか、よくわかっていない。 こういうことはよくある。ア

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  • 遺伝子組換えイネ裁判棄却 - 松永和紀blog

    新潟地裁で行われていた遺伝子組換えイネ裁判の判決が1日あり、原告側(反対派)の訴えが全面棄却となった。 農研機構中央農業総合研究センター・北陸研究センターの組換えイネ栽培試験について、有機農家や有名歌手、漫画家などが差し止めを求めていたものだ。 北陸研究センターのプレスリリース 共同通信記事 判決前に裁判を詳しく説明した朝日新聞記事 判決を伝える朝日新聞記事 私は、裁判が起こされた直後に関係書類を読んで、原告側の荒唐無稽な主張に呆然となった。推論に推論を重ねて、「実験に使われる組換えイネは危険だ。大変なことが起きる」と主張する。一つ一つの推論にかなりの無理があるのに、それを積み重ねて行くのだから、どうしようもない。 これは、科学裁判と言えるような質のものではないというのが私の印象だ。 ただ、裁判を起こす権利はだれにでもある。世の中に常識の通用しない人はいっぱいいるし、運動のツールとして裁判

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  • 科学ライターのお金の話2 - 松永和紀blog

    北村雄一さんの話だけ書いて自分のことを書かないのは、なんだか卑怯な気がする。それに、「国家官僚がサイエンスライターになればいい」で思い出したことがあったので、ちょっと書いてみる。 私の収入が新聞記者時代の年収を初めて超えたのは、フリーライターになって9年目の昨年だ。ということは、同期で新聞記者になっている人たち(多くがデスクになっている)と現時点で比較すると、やっぱり収入は大幅に少ない。 念のため言っておきますが、私は安給料で有名な毎日新聞の出身。朝日新聞の記者と比べたら、うーん、惨めすぎる。 でも、北村さんよりは楽だ。得意分野が「」なので、原稿や講演依頼が多い。世の中は「の安全」バブルだったので、ライターも少し恩恵にあずかれた。ちなみに、今年の年収はおそらく昨年よりも下がる。の安全バブルもはじけたようだ。 で、私も「国家官僚がサイエンスライターになって科学コミュニケーションもやれば

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    WinterMute
    WinterMute 2009/05/24
    こっちは出版とはあんまり関係ないので気楽に言える。「役所はもっと金出せ」と/適正な額でいえば10万~だとおもうなぁ/トンデモさんは講演で何十万からもらってるだろうになぁ
  • 科学ライターのお金の話1 - 松永和紀blog

    面白い話を聞いた。日科学技術ジャーナリスト会議が5月14日に開いた「科学ジャーナリスト賞2009」授賞式でのこと。「『ダーウィン『種の起源』を読む』(化学同人)で大賞を受賞した北村雄一さんがスピーチの中で「年収は200万円だ」と話し、会場がどよめいたというのだ。 会場にいる人たちは、そんなに少ないとは思っていなかったのだろう。でも、私は深くうなずける。まじめに科学ライターをしていたら、そういうことになる。 私は会場で直接スピーチを聞けたわけではないので、不躾ながら北村さんにメールを送って「当ですか? ブログに書いていいですか?」と尋ねてみた。 やっぱり、私のまた聞きエピソードは、少し違っていた。より正確には、北村さんはこう言ったそうだ。「年収200万を越えるにはを4冊書く必要があり、年収300万を越えることは原理的に不可能である、というか年収はぶっちゃけ200万円台でしてねーあははは

    科学ライターのお金の話1 - 松永和紀blog
    WinterMute
    WinterMute 2009/05/24
    マイナージャンルのライター一般としてはよくわかる話、なのだが(要するに単行本の刷り部数の問題)……社会的な意義を換金できないものか。
  • 毎日新聞福井版のびっくり対談 - 松永和紀blog

    毎日新聞の福井版に、ものすごい対談を発見! 「太鼓持あらいのほやほや対談」26日スタート、毎月最終日曜日 /福井 第1回目がこれ。有機農家のインタビューだ。 「の安全・安心を脅かす事件や出来事が後を絶たない。化学物質の過剰摂取が原因とみられる疾患も増え続けている。こうした状況の下、注目されているのが、化学肥料を使わず自然との調和を基にした有機農業だ」という書き出しで始まる。 化学物質の過剰摂取が原因とみられる疾患も増え続けているって、うーん、根拠はなんだ? 有機質肥料も堆肥も土壌微生物が分解すると、化学肥料と同じ「化学物質」になっちゃうんだけど…。 で、一番笑ったのが、この問答。 「安全、安心」はお座敷遊びにも共通しています。安全でないと人は笑いません。作物も横で笑ってやるとよく育つのでは。 よく育ちます(笑い)。作物の成長過程は人間の成長とよく似ています。どちらも細胞分裂をして育ちま

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    WinterMute
    WinterMute 2009/05/10
    まあ毎日に限らず新聞全般の科学記事はひどい、とおもうけど、特に毎日は”このテの”が好きな印象はあるなー
  • 遺伝子組換え作物の作付面積が、昨年も増加 - 松永和紀blog

    先日、飼料米を利用している畜産農家の講演を聞いて驚いた。いわく、遺伝子組換え小麦が開発されず、トウモロコシやダイズに組み換え技術が利用されているのは、米国人にとって小麦が主でトウモロコシやダイズは飼料だからだ。そのトウモロコシやダイズを輸入している日はつまり、米国にとって家畜並みだということ。こんなひどい話はない。だから、飼料を米国に依存せず国産化を目指さなければならないーー。 飼料の国産化を目指すのは私も賛成だけれど、生協やGM反対派の市民団体などに古い情報を吹き込まれて、こんな「恨み」に基づいて張り切るのも、なんだかなあ、と思う。 米モンサントが、遺伝子組換え(GM)小麦の開発に躊躇したのは事実だし、消費者が受容してくれるかどうかを懸念してのことだったと私も思うけれど、それはかなり昔の話。モンサントの動きは目立たないし、GM小麦の商用化はまだだが、ほかの多くの研究機関で開発が進んで

    遺伝子組換え作物の作付面積が、昨年も増加 - 松永和紀blog
    WinterMute
    WinterMute 2009/02/23
    ”識者と呼ばれる人たちの中にも、「インドでは~」なんて口走ってしまう人たちが未だにいるのだ”
  • 厚労省のいい仕事ぶり~加工食品の表示に関する共通Q&A改訂 - 松永和紀blog

    加工品の表示に関する共通Q&A(第2集:消費期限又は賞味期限について)が11月、改訂された。 「赤福」や「白い恋人」など、期限表示を巡る問題で大騒ぎになったのは2007年。安全性、品質共に問題がないと思われる品が、大量に回収され捨てられたのはご承知の通りだ。その混乱の再発を防ぐために、Q&Aは踏み込んだ内容になっている。厚労省基準審査課が、相当に頑張ったのだろう。 加工品を扱う関係者は、ぜひ目を通してください。厚労省:品の表示に関する情報提供のページ 私が重要だと思う変更点は次の通りだ。 (1)一般消費者向けと事業者向けに整理された。 (2)消費期限と賞味期限を分ける目安になっていた「おおむね5日」が消滅した。 5日という一律の目安ではなく、品の特性、条件等に応じた科学的、合理的な判断を、個々の事業者の責任でやりなさい、ということのようだ。 (3)消費者向けに、「保存中に期限が切

    厚労省のいい仕事ぶり~加工食品の表示に関する共通Q&A改訂 - 松永和紀blog
    WinterMute
    WinterMute 2008/12/06
    "Q&A全体を通じて、「科学的、合理的な判断が重要」ということと、「無駄な廃棄は減らすべき」という力強いメッセージが打ち出されている。厚労省、いい仕事してます。"
  • 枝豆が堆肥になる - 松永和紀blog

    先週、中国・厦門を視察した。味の素冷凍品の自社管理農場や冷凍野菜加工工場を見せていただいた。これから、何回かにわたって紹介する。 まずは枝豆、いや、ごみの山の写真をご覧いただきたい。 これは、味の素冷凍品が中国の自社管理農場で栽培収穫し冷凍してあったもの。来であれば日に輸出され、家庭やレストラン、居酒屋さんなどでおいしくべられたはずだった。だが、今年1月の冷凍ギョーザ事件を契機に、中国産というだけで売れ行き激減という事態に陥ってしまった。冷凍され長く倉庫に保管されていたが、時間が経って商品として出せなくなり、これから堆肥になる運命だ。 枝豆だけでなく、青々としたいんげんも山と積まれていた。これらの野菜は、同社が種子の生産からかかわり自社管理農場で農薬などもしっかりと管理して栽培し、収穫やブランチングなどの加工、冷凍、包装まで完全に把握して、トレーサビリティが確保されている。はっき

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    WinterMute
    WinterMute 2008/11/12
    ほとんどはピン。わかるけど、怖いのもわかる。海外の報道ではキリの話も多い。また、ある種正当な打撃なのだろうとも思う。死亡例は「日本には出していない」で済ませていいものでもない。
  • 朝バナナダイエットと白インゲン豆ダイエットの関係は? - 松永和紀blog

    <多くの人に読んでもらいたい記事なので、しばらくトップに来るようにします。真の投稿時刻は、2008-10-23 09:18:13 です> <真の投稿時刻に戻しました 2008年11月12日> スーパーマーケットでは今も、朝にはバナナが並んでも昼過ぎには売り切れ、という状態だ。日経トレンディネットが、この朝バナナダイエットについて興味深いコラムを掲載している。(日経BP社は、勝手なリンクを許さないので、日経トレンディネットとバナナで検索してください) 「日フードジャーナリスト会議」代表、放送作家わぐりたかしさんのコラム『日テレが育て、TBSが火を付け、テレ朝が便乗。「朝バナナ」とテレビのおいしいカンケイ』。タイトルがすべてを物語っている感じ。 わぐりさんによれば、朝バナナダイエットテレビ初登場は、6月5日放送の日テレビ「おもいッきりイイ!!テレビ」。(これも、このページにはリンク不可な

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    WinterMute
    WinterMute 2008/10/23
    本題とは関係ないが、無断リンク不可がSEOに悪影響を与える例として面白い
  • その表示、正しい? - 松永和紀blog

    なんでも「偽装」にしてしまう新聞に書いた質問の答えを発表します! Q.日人乗組員の乗った中国船籍の船がインド洋で漁獲し、神奈川県の三崎港に水揚げしたマグロの原産地表示はどうなりますか? 次の4つから選びなさい。 (1)マグロ(日産) (2)マグロ(インド洋) (3)マグロ(中国産) (4)三崎のマグロ A.マグロ(中国産) 簡単でしたね。水産物の原産地表示は船籍主義。中国船籍の船が漁獲しているので、中国産ということになる。 例えば、日船籍で三崎港に所属する船がインド洋でメバチマグロを獲って三崎港で水揚げした時には、メバチマグロ(インド洋)と表示できる。漁獲した水域がまたがって記載が困難な場合には、水揚げ港名、あるいは水揚げ港が所属する都道府県を記載できるので、三崎港産、あるいは神奈川産と表示できる。 一方、中国船籍の場合は、自動的に中国産。水域名を明示できる場合には書いても良いので、

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  • 朝日新聞の大ポカ - 松永和紀blog

    朝日新聞が10月7日の朝刊で事故米の健康影響についての記事を出した。 ここで大ポカをやっている。 ADI(一日摂取許容量)について、こう説明しているのだ。 基準値とは別に、内閣府の品安全委員会が、ネズミを対象にした実験で健康被害が出た量に100分の1を掛けて「1日摂取許容量(ADI)を設定している。 今日、記事データベースでも調べてみたが、この文章のままだ。ということは、まだ訂正は出していない、ということだろう。 もちろん、ADIは動物実験で求められた「無毒性量」を安全係数で割ったもの(『1/安全係数』を掛けたもの、という言い方もできる)。メタミホドスの場合は、各種の動物実験のうち、イヌの慢性毒性実験がもっとも小さい無毒性量(0.06mg/kg体重/日)なので、これを安全係数の100で割って、0.0006mg/kg体重/日となっている。品安全委員会のウェブサイトで詳しく説明されている。

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  • なんでも「偽装」にしてしまう新聞 - 松永和紀blog

    いきなりですが、問題です。 日人乗組員の乗った中国船籍の船がインド洋で漁獲し、神奈川県の三崎港に水揚げしたマグロの原産地表示はどうなりますか? 次の4つから選びなさい。 (1)マグロ(日産) (2)マグロ(インド洋) (3)マグロ(中国産) (4)三崎のマグロ 次回、答えを発表します! というわけで、関連する話題を一つ。 農水省が3日、「株式会社東京コールドチェーンにおける調味魚介類(西京漬)の不適正表示に対する措置について」というプレスリリースを出した。 同社の「さわら西京漬」、「いか西京味噌漬」に、不適正表示があったという。 さわら西京漬については、『原料に使用した「さわら」は中国船籍の船が東シナ海で漁獲したものであるにもかかわらず、原料原産地を「中国」と表示せず、「東シナ海産」と国産である旨の原料原産地表示を行っていたこと』が問題だという。昨年4月から今年7月までに約7万パックを

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    WinterMute
    WinterMute 2008/10/07
    [食][メディアリテラシー]
  • 大本営発表 - 松永和紀blog

    日経BPのFood Scienceというサイトで4年半連載してきたコラムが今週、最終回となった。 いろいろと思うところがあり、卒業することにした。支えてくださった皆さんにお礼申し上げたい。ありがとうございます。 最後は私にとって非常に残念なことなのだが、農水省批判となった。 事故米穀の関連業者を、「の安全の確保を最優先する観点から」(大臣談話)、了解を得ることなく公表し始めたことに、私はずっとこだわっている。 直接の担当者の話を私はまだ、聞けていない。だが、周辺の人たちは今回のリスト公表について「政治家からの圧力に違いない」と言う。つまり、「職員は、リスト公表が問題だと思っているが、抗えない」という解釈だ。 当は、リスト公表を受けて報道してしまったマスメディアの批判もしたかった。が、コラムとして散漫になってしまうので、やめた。 今、マスメディアがやっていることは、大営発表の垂れ流しと

    大本営発表 - 松永和紀blog
    WinterMute
    WinterMute 2008/09/25
    "16日のリスト公表時点で、「この公表には問題があるから、うちは個別の業者名は報じない」という判断があってもよかったはずだ"
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