東京都内で自転車が関与した交通事故の割合が増加している。東日本大震災後に自転車で通勤する人が増えたことが背景にあるとみられる。警視庁は通勤者へのルール浸透を狙い、企業を対象にした対策強化を計画。ブレーキがない「ピストバイク」で一般道を走るなど、悪質な違反も厳しく取り締まる構えだ。 同庁交通総務課によると、1〜8月に都内で起きた交通事故のうち、37.8%が自転車が関わった事故だった。前年同時期より1.5ポイント高く、このまま推移すれば、過去10年で最悪の割合となるペースだ。午前8〜10時の発生が最も多く、年齢層では20〜30代が多かった。 同庁幹部は「ちょうど通勤時間帯。自転車通勤をする人が増えたことが背景にあるのでは」と分析する。自転車産業振興協会の統計では、国内の自転車出荷台数は震災後の4〜6月に前年同期比で2割近く増加した。 同庁は、子供や高齢者を中心にしたこれまでの安全指導に加