5月20日、世界の主要中央銀行は緩和アクセルの踏み込みを弱め始めつつあり、実体経済や市場は再び「自分の足」で立つ必要に迫られている。2020年5月、ニューヨーク証券取引所で撮影(2021年 ロイター/Brendan McDermid) [ロンドン 20日 ロイター] - 世界の主要中央銀行は緩和アクセルの踏み込みを弱め始めつつあり、実体経済や市場は再び「自分の足」で立つ必要に迫られている。 そうした未来図に誰もが失望しているわけではない。クロスボーダー・キャピタルの見積もりでは昨年3月以降、主要中銀と政府は約27兆ドルと、世界全体の総生産(GDP)の3割強に相当する資金を市場に注ぎ込んできた。これに伴って世界の株価は85%上昇し、新型コロナウイルスのパンデミックで痛めつけられた景気は回復しインフレ期待も高まっている。それなのに昨年のペースで資金供給を続ければ、メリットよりも弊害が大きくなる