本誌とアイ・ティ・アールが2001年より毎年共同で実施している「CIO Magazine IT投資動向調査」。8回目となる今回は、今まさに進行中の世界規模の景気後退を反映するかのような結果となった。以下では、調査結果に基づき、国内企業のIT投資の現状と方向性、今後の注力分野などを紹介していく。 まず、2008年度(2008年4月〜2009年3月)のIT投資額の増減に関する傾向から見ていこう(図1)。今回の調査の回答企業のうち、2008年度のIT投資が2007年度に比べて増加した企業(「20%以上の増加および「20%未満の増加」の合計)は33.1%(166社)であった。一方、減少した企業(「20%以上の減少」および「20%未満の減少」の合計)は18.9%(95社)、また、「横ばい」と回答した企業は48.0%(241社)であった。 過去の調査結果(2001年度〜2007年度)の推移を見ると