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ブックマーク / blog.ohashijin.com (1)

  • 大橋仁

    ベラの祈り、父帰る、の監督の映画を見た。 2作とも実はとんでもなく深く愛していた。そして、それが精神やそれに伴う行動、態度の表現の仕方ですれ違い、うまく伝わっていなかった。気づいた時は相手は死んでいて、後悔しても既に遅い。そんな親子の、そんな夫婦のものがたりだった。ストレートに表現すれば作品の中でもっとぶつかり合い解決の糸口を探せたようなものの、この2作では最後まで、この両者の問題は解決させることなく進んでいき、実はそこには深い愛があったのだが、それは人と人との心のすれ違いや、簡単な勘違いの中で深刻化し、相手が死んだ時初めて気がつくものだという教訓めいたオチに、繋がっていく。確かに現実の人生でもそんな事が沢山ある、しかし、この作品では驚きのラストシーン、いい意味での観客への裏切り、という映画的な一つのトリックとして愛が使われているような気がして、うなずける気持ちと、驚きを与えようとしている

    大橋仁
    YTPX
    YTPX 2008/12/03
    "ホームページを新しくしてみた。初めての写真集「目のまえのつづき」を刊行させて頂いたのが、1999年、自分が26才の時である。もうすぐ10年経つ。この前、出版元である青幻舎に電話して、「目のまえのつづき」の在庫状況を聞いてみた所、倉庫にはもうほとんど残っていないという事だった。しかし、完売、というわけでもなく、残っているには残っているが、少ない、という事だった。これは、2冊目の写真集、「いま」に関しても同じ状況だという事だった。「目のまえのつづき」が初版で8000冊刷って、「いま」も初版の4000冊はすぐに売り切れたのだが、第二版の4000冊の在庫が残り僅かという事だった。牛歩のごとき歩みで、ジリジリジリと、書店などで手に取って頂いている本のようでもある今回ホームページでは、最近のものも含めて、99年当時の書評やインタビューも、載せてみた。亡くなる3ヶ月程前の植田正治さんと、27才当時の自分がケーブルテレビの番組内で、お互いを連れていきたい街として植田さんが月島、僕が歌舞伎町を選び、その二つの場所を二人で撮影しながら散歩をするという、映像もご覧頂けるようにしてみた。いままで、ほとんどなんの情報も見れないホームページだったので、少しがんばりました。いきなりというか、今さらというか、なんとなく、もうすぐ10年目という事もあり、残り数少ないという倉庫に、約10年眠っている「目のまえのつづき」の最後の在庫が売り切れてなくなる事を祈りつつ、自分のホームページでひっそりと10年目のプロモーションをさせて頂いた。自分にとって、一生に一冊の本。それが「目のまえのつづき」という本。すべてが、発見に満ちていた、出発。もうあの頃の自分はいない。いまは、3冊目に向かって色々、考えているし、撮影も進めているのだけど、自分の場合どうしても簡単にポンと出せないところがあり、いつかポンと出してみたいなとは思うものの、一つ一つ片付けていきたいし、そんな日はまだ来ない気がする。自分にとって写真集とは、作品という側面と、自分の生活や人生をそのまま形にしている側面もある、だから簡単にはいかない、したがってウロウロして時間がかかる。三冊目をお目にかけたいがもう少しかかりそうだ。 ロサンゼルスでの「VICE 2008 フォトショー」で、展示作品以外にこの2冊の本を作品の前に置いておき、展示作品とともに、本も自由に見てもらえるようにしておいたのだが、2冊とも会場で盗まれたという事だった。誰かに捨てられたのかもしれない、しかし、どちらにせよ、2冊の本は会場から消えた、誰かの意思によって。どのような方向性にしろ誰かの意思が動いたという事が、いい話しだなと思った。いまさら、会場に行きたくなった。"
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