九州電力は2日、石炭火力の松浦発電所1号機(長崎県松浦市、出力70万キロワット)が、ボイラートラブルで停止したと発表した。九電が最も危惧していた火力のトラブルがとうとう発生し、供給力に対する需要の割合を示す最大使用率は事前計画の89%から94%へ悪化した。九電は他電力からの融通などで急場をしのぐが、「原発ゼロ」のもとで続く、だましだましの電力供給態勢は限界を迎えている。(小路克明) 九電によると1日午後11時半ごろ、松浦発電所1号機で、作業員がボイラー内上部の異音を確認した。配管からの蒸気漏れの可能性が高いと判断し、2日午前4時半に運転を停止した。 1号機は平成元年6月に運転開始。昨年9~11月の定期検査後は、1日も休まず稼働を続けてきた。石炭燃焼後の灰による配管の摩耗などが原因と考えられる。 松浦1号機の停止で、九州の電力需給は一気に厳しくなった。 前日に九電が作成した計画は、ピーク時需