ウクライナ情勢の緊迫化を背景に、船舶戦争保険(ワード参照)の対象エリアが拡大される可能性が浮上している。英国の保険会社などで構成されるジョイント・ウォー・コミッティー(JWC)が4日付で、ロシアをハイリスクエリアに指定する方針を発表した。戦争保険上で割増保険料が発生する「除外水域」は、このハイリスクエリアを踏まえて指定されることが多い。保険関係者は「JWCの発表を受け、除外水域がどこまで拡大されるかは不明だが、今回の対象はロシア全域とみられ、北極海航路も含まれる可能性がある」との見方を示す。 ウクライナでの混乱が長期化の様相を呈する中、今回、JWCはハイリスクエリアをロシアにまで拡大した。ウクライナ周辺では、黒海、アゾフ海がハイリスクエリアに既に指定されている。 ハイリスクエリアはJWCが定める危険海域。同エリアに航行する船舶の船主は、保険会社のアンダーライター(引受人)にその旨を通知する