最近出版業界について考えることが多いのだけれど、面白い漫画でも人気の出ない漫画は打ち切りになってしまうというのをどうにか回避できないものだろうか。面白い漫画というものは二種類あって、少年漫画に多いように第一話からイベント続きで常にテンションを維持して面白いというものと、最終的に物語の終着点に向かって伏線を張り巡らせて漫画全体として見たときに完成されて面白いというものがある。前者は少年漫画に多いと書いたのだけれど、正確に言うのなら後者のような漫画は少年誌ではすぐに打ち切られて生き残れないから、少年漫画は前者のようになってしまうのだ。この二つの条件を満たす漫画が一番良いのだけれども、なかなかそう見つからないだろう(思いついたのは「鋼の錬金術師」くらい)。 僕はどちらかというと物語全体として完成されていくような漫画が好きで、新井秀樹とか浦沢直樹なんかを好んで読むのだけれども、彼らの漫画を、例えば