2020年1月30日のブックマーク (1件)

  • 穴 | オモコロ

    それは、その時から始まった。いや、その時になってようやく私が気付いたのかもしれない。 ともかくそれは始まっていたのだ。 今日は午後から兄との待ち合わせがあった。一般的に見れば私達の兄弟仲は良い方だろう。 今日も二人で駅近くのバッティングセンターに行く予定だった。駅前には私が先に着いた。待ち合わせの時間通りだ。 木の下にあるベンチに座り、人もまばらな駅の入口に目を向けていた。兄はいつも決まって7分ほど遅れてくる。 実家で一緒に住んでいた頃は同時に家から出るので、兄のこういう特性に気が付かなかったが、もうそれにも慣れてしまった。 遅刻に対してどうこうという感情も持っていない。 そうして待ち合わせ時間から7分ほどたったころ駅の入口から出てくる、兄らしき姿を見つけた。 兄も私を見つけたようで、手を振りながらこちらへと駆け寄って来た。 その時だった。 「ごめんごめん!お待たー ???????????

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