2014年8月12日、NASAは、NASA/JAXA共同の熱帯降雨観測衛星『TRMM(トリム)』の軌道維持のための推進剤が残りわずかとなり、高度402キロメートルの軌道から降下を始めていることを公表した。 TRMMは1997年12月に打ち上げられたNASA・JAXA共同開発の地球観測衛星。南北緯度35度までの熱帯を中心とした地域で、雨を降らせる雲の厚さを観測することができる降水レーダー「PR」(日本開発)やマイクロ波放射計(アメリカ開発)を搭載し、台風やハリケーンなどの観測を行ってきた。2005年には北米に大きな被害をもたらしたハリケーン「カトリーナ」の観測も行っている。17年にわたる長期の運用期間から得られたデータは、地球全体の降水(雨)の仕組み解明に大きく貢献している。 2014年2月には、NASA・JAXA共同開発の後継機「GPM」が鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、南北