プルルルル──ある日、水族園に一本の電話がかかってきた。 「いま、カエルが大変というのはほんとうですか?」 それが“彼”からの初コンタクトだった。彼は、「ある友人から聞いたのですが……」と続けた。私は彼にカエルが抱える深刻な問題について語った。 私の話が終わると、彼は沈んだ声でこうつぶやいた。「知らなかった……。カエルの世界がそんなことになっていたなんて……」 数日後、私のもとに一通の手紙とマンガがとどいた。マンガのタイトルは、「おねえさん と ささみくんと──さよならアンフィビアン」。ペンネームはノロゲンゲ。作者は電話をくれた“彼”だった。手紙のむすびには、この記されていた──「このマンガを、地球を愛するみなさんに」。その後、“彼”からのコンタクトはない。 マンガ(表紙+6ページ)はこちらからごらんください(ページ下部のボタンでページをめくってください)。 ※この物語はフィクションです。