働き方改革の旗印のもと、多くの企業では長時間労働の見直しや生産性向上に取り組み、時短や在宅での勤務も珍しくなくなった。反対に誰もが知る大企業が経営不振に陥り、従業員は先行きの不安に怯えている。 そんななか、自分の半径1メートル内の身近な仕事をネットで始めるという話をよく聞く。主婦の間ではメルカリで小遣い稼ぎをするのはもはや当たり前のことになった。 まさに本書のタイトル『スモール・スタート』だ。サラリーマンの副業・兼業も徐々に認められている今、動き始めることの大事さを説き、さらに方法論を懇切丁寧に説明していく。 著者は今年で40歳のイベント・プロデューサー。何万人も集まるようなイベントではなく、地域のコミュニティ作りやカフェの運営、地域や企業のPRの手伝いなど、人をつなぎ、場を盛り上げることが本職だ。 はじまりはまだ会社員だったころ。葉山の居心地のいい海の家で、客から店側に回り、手伝いを始め