「私が中国と日本のかけ橋になりたい」 まだ、日中に正式な国交がなかった頃、そう言った少女がいた。 愛新覚羅慧生(あいしんかくら えいせい)という少女だった。「智慧(ちえ)深き人間に育つように」と名付けられた名だったという。 彼女にまつわる話は、4,5年前、1度書いたことがある。 しかし、今、彼女の死にまつわる話は、当時までに、見聞きしていたものと違うものになっている。 今一度、日中関係に問題が起きている今、彼女のことに触れてみる。 愛新覚羅(あいしんかくら、満州国読み:アイシンギョロ)は中国最後の皇帝、溥儀(ふぎ)の名字から来ている。 そう、彼女は、溥儀の弟、溥傑(ふけつ)と日本の侯爵家嵯峨家の長女、浩(ひろ)との間に第1子としてこの世に生を受けた。 すでに、新王朝は滅亡し、溥儀は日本の傀儡国家である満州国の皇帝になっていく。 しかし、弟・溥傑は関東軍主導により、決まった政略結婚である。
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