日本では、7年に及ぶアベノミクスが振り出しに戻ろうとしている。これまで日本経済を大きく支えた円安は、わずか2週間で約10円も円高へ逆戻りとなった。アメリカで金融恐慌が生じて経済が縮小すれば、日本の輸出減少は決定的なものとなる。株価は下がり、またデフレ経済が戻ってくる。 しかも今回は、もはや日銀と政府に金融緩和や財政拡大の余力がない。それでも、今の野党には総選挙を迫る力はないため、もっぱら自民党内の力学が安倍政権の去就を決めることになる。 アメリカでも株式市場の崩落が起きつつある。それが債券市場に及べば、15兆ドルを上回る企業債務が不良債権化して銀行の貸し渋りを生み、2008年並みの金融不況を起こすのではないか。アメリカには、トランプ大統領の選出に影響力を及ぼした中西部の白人(旧)中産階級も含め、年金資産を株で運用する人々が多い。そのため、株式市場の崩落は再選を目指すトランプにとって致命傷と
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