年末を迎え、ことし最後のコラムである。そこで、私の2014年重大ニュースを振り返ってみよう。政治分野では、なんといっても最大のトピックスは抜き打ちの解散総選挙と安倍晋三政権の圧勝だ。 消費税を5%に戻すのがよいが・・・ とはいえ、それで話は終わらない。先週のコラムで指摘したように、実は安倍政権はこれからが正念場である。というのは景気が思わしくない中、どう景気を回復するかといえば、正直言ってこれがなかなか難しいからだ。 安倍首相は解散に当たって2017年4月に消費税を10%に上げると約束した。ということは準備期間を考えると、遅くとも増税1年前の16年春ごろには、景気を回復していなければならない。いまからわずか1年半後である。 そんな短い期間に景気を良くしようと思ったら、経済政策の常識では財政金融政策を発動する以外にない。ところがご承知のように、安倍政権は第1の矢(金融緩和)と第2の矢(機動的