医療ガバナンス学会 (2010年2月 2日 08:00) | コメント(0) | トラックバック(0) 全国医師連盟 運営委員会議長 財団医療法人 中村病院 外科部長 太田信次 2010年2月2日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp に送付した、私個人の意見を加筆、修正したものです。 【医療費の増額で医療崩壊は回避できるのか?】 来年度の診療報酬改定はネットで0.19%の増額が発表されました。与党厚労省が、財務省の圧力に負けず、診療報酬の増額に方針変換したことは評価しますが、各団体が発表しているように、その増加額は全く不十分であることも間違いありません。 昨今、医療崩壊を防ぐためには、大幅な医療費の増加が必要であるとの主張をよく目にしますが、これは、現在の医療崩壊は医療費が増えれば解決に向かうとの印象を与えてしまう危険性があります。確かに医
医療ガバナンス学会 (2010年1月20日 08:00) | コメント(0) | トラックバック(0) 済生会宇都宮病院・医療制度研究会 中澤堅次 2010年1月20日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp ■ 医療費の増額を国民が望まない理由 今回の改訂に見るように診療報酬のプラス改訂に同意する人は、医療従事者を除きわが国にはいない。経済事情を見れば理由は明快だが、そのほかに国民皆保険による保険方式の制度疲労も考えられる。保険は将来のリスクを考えて自分のためにかけるという自助の色彩が強い。掛け金は将来の危機にそなえる貯金である。払った保険料は運用益を加えて病気になったときにただで掛かれるというのが筋である。健康保険は皆保険となったがゆえに、集められた保険料は医療費として病気の人に使われ、掛けた保険料は老後になっても自分に戻ってくるわけではない。詐欺
医療ガバナンス学会 (2010年1月23日 07:00) | コメント(0) | トラックバック(0) 横浜市大学附属病院神経内科 教授 鈴木ゆめ 2010年1月23日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 私が書いた文章の中でもっとも言いたかったのは、フルタイムで働く女性にとって、喫緊の課題は、「家事」であるという、ちっとも高尚ではないことです。育児も一大事業ではありますが、終わりがあります。家事は育児が終了しても、営々と続きます。これは女性医師だけでなく、夫婦二人がフルタイムで働こうとするならば、誰にとっても同じことです。半々にしたところで、決してフルで働きながらできることではありません。「専業主婦」という言葉があるとおり、プロがやっても終わりのない仕事です。 もう一つ、特に子どもがいる場合、食事は待ったなし。残業を終えて、買い物をして帰り、料理
医療ガバナンス学会 (2009年12月23日 09:00) | コメント(0) | トラックバック(0) 東京大学医科学研究所 先端医療社会コミュニケーションシステム部門 特任准教授 上 昌広 ※今回の記事は村上龍氏が主宰する Japan Mail MediaJMMで配信した文面を加筆 修正しました。 2009年12月23日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 【独立行政法人ガバナンス検討チーム】 国立がんセンターをはじめとした6つのナショナルセンターのあり方が問われています。来年4月からの独法化を控え、債務処理、資産評価、理事長人選、現役出向・天下り問題などについて、政治主導の改革を目指す民主党と、既得権を有する厚労省が鍔迫り合いを演じているのです。 この件は、11月27日に内閣府に「独立行政法人ガバナンス検討チ
医療ガバナンス学会 (2009年12月23日 07:00) | コメント(0) | トラックバック(0) タブーから目を反らさずに議論が必要 厚生労働省改革推進室 村重直子 *本稿は2009年1月13日に配信した原稿の再送です 2009年12月23日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 昨年10月7日、「呼吸器外しの意思尊重を 倫理委が異例の提言」というニュー スが流れた(1)。内容は、亀田総合病院の倫理委員会が、全身の筋肉が動かな くなる難病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の男性患者が提出した「病状が進行 して意思疎通ができなくなった時は人工呼吸器を外してほしい」という要望書に ついて、意思を尊重するよう病院長に提言していた、倫理委員会が判断を示した のは異例、というものであり、NHKでは何と患者さんの氏名も報道されている (2)。氏名
医療ガバナンス学会 (2009年12月20日 09:00) | コメント(0) | トラックバック(0) 山形大学医学部長 嘉山孝正 2009年12月20日 MRIC by 医療ガバナンス学会 http://medg.jp 特定機能病院は高度医療を開発、そして提供すると同時に、医師の教育を担う医療の中核を担う存在である。いわば、国立がんセンターなどのナショナルセンターと同じような機能を果たしている。現在、ナショナルセンターの独立行政法人化に向けて、内閣府の検証チームと厚生労働省との間でつばぜり合いが行われている最中で、着地点が未だ見えない。 本稿では、一足先に独法化を行った大学病院の現状を紹介する。医療の最後の砦である大学病院は独法化後危機的な状況に陥ってしまっている。その原因は何かを考えて、その対策を提言したい。 【大学病院が担うもの】 大学病院の役割として教育、研究、診療がある。
医療ガバナンス学会 (2009年12月14日 08:00) | コメント(0) | トラックバック(0) ~法の限界と裁判官の苦悩~ 患者とともに納得の医療を目指す臨床医の会(臨床医ネット) 代表 小林一彦 副代表 濱木珠恵 本稿は2007年8月8日に配信した原稿の再送です。 2009年12月14日 MRIC by 医療ガバナンス学会 http://medg.jp 前稿では、川崎協同病院の症例の経過を、東京高等裁判所の判決文からわかる範囲で追った。平成10年11月2日、当時58歳の男性が気管支喘息の重責発作を起こし、心肺停止状態で川崎協同病院に運び込まれ、救命措置により心肺は蘇生したが、意識は戻らず、人工呼吸器が装着されたまま、ICU(集中治療室)入院となったが、家族の希望により医師が気管内チューブを抜管したことが、患者さんが
医療ガバナンス学会 (2009年12月13日 08:00) | コメント(0) | トラックバック(0) ~この症例が殺人罪なのか?~ 患者とともに納得の医療を目指す臨床医の会(臨床医ネット) 代表 小林一彦 副代表 濱木珠恵 本稿は2007年8月6日に配信した原稿の再送です。 2009年12月13日 MRIC by 医療ガバナンス学会 http://medg.jp この業務上過失致死傷罪の他にも、刑事が医療に介入した事例として、終末期医療における殺人罪の適用がある(参照http://expres.umin.jp/genba/kaisetsu04.html)。平成19年2月28日、東京高等裁判所で、医師に殺人罪を適用した判決が出された。判決文からわかる範囲で、臨床経過を追ってみたい。 患者さんは、当時58歳男性(昭和15年生
医療ガバナンス学会 (2009年12月10日 09:00) | コメント(0) | トラックバック(0) 北海道大学大学院医学研究科 医療システム学分野 助教 中村利仁 2009年12月10日 MRIC by 医療ガバナンス学会 http://medg.jp 事業仕分けのルーツを探ると、New Public Management(NPM)があるように思います。NPMは公共サービスと行政府が不可分のものではないと考えるところから出発します。そして、公共サービスを政策立案の「舵取り」の仕事と、サービスの提供そのものと法令遵守を監視する「漕ぐ」仕事の二つに分離します。次に、後者を行政府の外に出して大幅な権限を与えたエージェンシー(ほとんど経営上の制約のない一種の公企業)とします。その上で、エージェンシーに対して業績目標を与え、そこに説明責任を求めていきます。 事業仕分けに相当する作業は
医療ガバナンス学会 (2009年12月10日 08:00) | コメント(0) | トラックバック(0) 細田 満和子 ハーバード公衆衛生大学院、博士(社会学) 2009年12月10日 MRIC by 医療ガバナンス学会 http://medg.jp 「仕分け」によって被害をこうむる人々が団結して抗議を行う姿が各分野で見られ、マスコミの報道をにぎわしている。このような状況の中で、あまり目立たないところではあるが、人文社会系の若手研究者たちも、今回の「仕分け」に対して憤りを表明し、反対行動を起こそうとしている。というのも、「仕分け」では、若手研究者支援事業を支える若手研究者育成経費(科学研究費若手S、A、B;特別研究員研究奨励費;学術振興会特別研究員支援)を1/3~1/2に削減するという評価コメントが出されたのである。 若手研究者支援事業は理系文系を問わない助成であるが、他にも様々なオプ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く