外資系が「メジャーリーグ」なのに対し「ファーム」と呼ばれる日本の大手 採用の危機感を持ちづらい大企業の経営陣と現場の温度差
約2万3000人いる従業員の2万2000人強が障害者という企業がある。スウェーデンのサムハルだ。「社会の会社」という意味を持つ同社は、「障害者のためにもきちんとした仕事を提供し、社会を支える側のメンバーにする」という崇高な理念のもと、政府が1980年、100%出資して設立した。今やサムハルから派遣される従業員を受け入れているのは家具大手のイケアから中小企業まで様々。しかも毎年1000人以上がサムハルを卒業して転職していくという。このほど来日した初の民間企業出身のCEO(最高経営責任者)にその経営の考え方を聞いた。 (聞き手は石黒 千賀子) サムハルでは、あなたが初めての民間企業出身の経営者だと聞きました。なぜサムハルは民間企業から経営者を招いたのでしょうか。 ロンゲガード:サムハルを取り巻く環境が大きく変化しているからです。ご存じの通り、サムハルは政府が100%所有するいわば国営企業です。
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