一方で勤続16年の伊藤みゆきさん(仮名、40代)は、今回の雇い止めで損なわれたのはSCの「継続性」だと言う。 実は伊藤さんは連載第2回で取り上げた都教委による「妊娠したら辞めてください」という指示を受け、不本意ながら子どもが生まれるたびに退職をしてきた。空白期間があるため正確なキャリアは「通算で16年」ということなる。 継続性が見込めない働き方は人材の流出につながる 自身が身をもって継続性の守られない働き方を強いられてきた伊藤さんは現在、都内の大学で心理職を目指す学生向けの講義も担当している。伊藤さんによると、都の雇い止め問題の“余波”は教室でも広がっているという。 「教え子たちが(雇い止めの)ニュースを見て『やばいですね』『SCってこんなに簡単にクビになるんですか』と話題にしていました。これでは奨学金が返せないと、心理職以外の就職に切り替える学生も出てきています」 継続性が見込めない働き
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