山形県は東北地方の中でもカラスの数が随一という。県内で過去5年間にカラスの巣が原因で発生した停電は53件。昨年は8件、3600戸に影響が出た。春の繁殖期を迎え、巣作りが活発になる季節に合わせ、東北電力山形支店は18日、カラスの巣駆除を報道機関に公開した。しかし、除去しても除去しても、同じ場所に営巣したがるカラスと人間のイタチごっこは続く。【山中宏之】 【写真】電柱上に営巣するカラス 「東北各地を回ったけれど、カラスの数は山形が圧倒的に多い」。山形営業所配電計画課の八重樫識史課長はそう話す。 同営業所は停電を防ぐため週2、3回は管内をパトロールし、電柱にある巣の除去を積極的に行っている。社員約20人が約8万本の電柱を目視で点検し、パトロール1回当たり約60個の巣を発見、除去している。巣の除去数は年々増加し、1998年度に778個だったのが、2013年度には7463個と10倍近くとなった。