茅野市北山の湯川区が運営する温泉施設・湯川温泉「河童(かっぱ)の湯」で、3月11日の東日本大震災直後から湯量が半減し、同施設は今月16日から6月4日まで臨時休業して原因を調べている。専門家によると、地震で地下の状態が変わり、湯量が減ったり増えたりする事例が全国にあるという。 同施設の現場責任者、矢崎俊夫さん(68)によると、震災前には湯量が1分間に約130リットルあったが、現在は68リットルほどに減っている。利用者が1日200〜250人の今の時期は問題ないが、冬場はスキー客らが訪れ、1日約800人が利用する日もあるといい、「冬までに元の湯量に戻したい」と話す。源泉は同施設から1キロほど離れた場所の地下約300メートルにあり、大型連休が終わるのを待って調査を始めた。 信大理学部の三宅康幸教授(地質学)は「地震で地下の状態が変化し、湯の通り道が変わるといった現象は各地で起きている」と説明。