奈良市の春日大社で昭和14年に見つかった太刀を研ぎ直して調査したところ、平安時代後期に作られた、今の形の日本刀としては最古級のものと見られることがわかりました。 その結果、つかに近い部分にそりがあることや先端部分が直線に近い形をしていることなどから、平安時代後期に伯耆国(ほうきのくに)、今の鳥取県で作られた「古伯耆」(こほうき)と呼ばれる太刀と見られることがわかったということです。 銘が無いため作者は不明ですが、「古伯耆」は今の日本刀の形をした太刀としては最も古い時代に作られたものの1つで、現存している中には国宝や国の重要文化財に指定されているものもあるということです。 春日大社の花山院弘匡宮司は「春日大社創建1250年の年に、このような貴重な太刀であったことがわかり驚いています。1000年にわたって守られてきた太刀なので多くの人に見てもらいたい」と話しています。 この太刀は今月30日から