米国初の女性大統領の誕生は、実現しなかった。抜群の経験と能力を誇るヒラリー・クリントン氏によっても、究極の「ガラスの天井」は破られなかった。歴史的瞬間を見届けようと集まった支持者の間には落胆が広がった。 クリントン陣営は開票に合わせ、ニューヨーク市内で選挙パーティーを開催。中に入りきれないほど支持者が押し寄せ、外に何千人もの人だかりができた。ダイアン・ローゼンさん(69)は「他の国でも女性指導者が誕生している。米国もその時が来た」と興奮気味に語った。 しかし、劣勢が伝えられると人が減り始め、涙を見せる支持者も。ウェイン・レジェンシアさん(41)は「明日も太陽は昇るが、国がどうなるか心配だ」とつぶやいた。午前2時すぎには選挙対策本部長のポデスタ氏が登壇し、翌日以降も争うと示唆したが、約30分後にはトランプ氏の当選が確実に。クリントン氏はトランプ氏に電話をかけて敗北を認めたが、負けた候補による