アスペルガー症候群の妻を持つ夫の視点で書かれた、日常生活についてのエッセイ。単行本で出た時に買おうか迷ったのだけれど、結局買わなかった本。まさか文庫になるとは思ってもみなかったけど、それだけ話題になったという事かな。少なくともかなり人目を引く書名ではあるよね。(ちなみにアスペルガー症候群の当事者にまつわる本を読んだのは、ニキ・リンコ氏と藤家寛子氏の共著『自閉っ子、こういう風にできてます!』に次いで2冊目。) 日本でも最近になって発達障碍やパーソナリティ障碍についての周知が進んできたけれど、普段そのような人たちがどのような生活を送っているのかについては、(自分も含めて)よく知らないことが多い。従って文庫化によって、大勢の人の目に触れる機会を増やしてもらえるのは、何にせよありがたい。 詳しく知らない方のために少し補足しておこう。「アスペルガー症候群」というのは、知能指数や言語能力に支障はなくと