★★★★☆ 最新の遺伝子医療に興味のある人はもちろん、私たちの命に何が書いてあって何が書いてないのか興味のある人にオススメ 『眠れない一族』という本をご存じだろうか。成毛さんのブログにもあるように、とんでもない展開を見せる非常に面白い本だった。『眠れない一族』にはある年齢に達すると原因不明の不眠症が発症し、やがて衰弱死してしまう原因不明の病気が多発するイタリアの一族が登場する。衰弱していく様子は本当に残酷で、「自分の家族でなくてよかった」と無責任に安心したものだが、自分も何かの一族なのだ。 自分たちが何の一族かを知るための方法は色々あるが、最近はその選択肢が急速に増えているようだ。アメリカには個人向けの民間DNA検査サービス企業が多数あり、数百~数千ドル程度の金額で自分の遺伝子を読むことができる。遺伝学の権威である著者は偽名を用いて、3社(23&Me, deCODE, Navigenics