オホーツク海に突き出た北海道東部・知床半島の沿岸は、北半球で最も低緯度で流氷が漂着する海域として知られる。その流氷のもとで育まれる特異な生態系が評価され、2005年にはユネスコの世界自然遺産となった。7月で登録から10年。あまり知られていない知床の海に潜った。 5月上旬、知床半島の南東側の根室海峡。水深約15メートルで、大きなイカが現れた。体長1メートル近くにもなるササキテカギイカだ。ほとんどのイカが卵を産みっぱなしにするのに対し、子どもが孵化(ふか)するまで卵塊を腕の中に抱き続ける。 知床が春を迎えるこのころ、水深200~600メートルから卵を抱いて浮上してくる。ふだんはめったに人の目に触れることはない。 この時期、知床の海ではオキア… こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 こち
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